【学習教材思案考2】高2の日本史 〜「なぜ?」の反復で作る歴史の授業〜

突然ですが、私、日本史が好きです‼️

「おうちフリースクールWAKAME新潟」の生徒さん(高2)とともに奈良時代の政変から復習中😃757年.jpg

©️イラストで学ぶたのしい日本史より

 

彼女は日本史が大の苦手なので、

これからどんなふうに日本の歴史を学んでいったらいいのか、

学習教材や教具のことについて、まとめてみます!

 

【授業準備①】「苦手科目克服面談」実施

実は「講義」と「演習」の前に、

「苦手科目の背景」

と題したワークをしました。

これはただただ面談をしながら、

”なぜ、この科目が苦手なのか?(あるいは「点数が伸びない」のか)”

を掘り下げるワークです。

ご本人の許可が下りていないので

私自身がどのような問いを投げかけたのかだけを書いてみます。

 

[st-midasibox title=”「苦手科目の背景」ワーク” fontawesome=”fa-check-circle faa-ring animated” bordercolor=”#FFC107″ color=”” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”” borderradius=”5″ titleweight=”bold” myclass=””]

●考査前に全く演習をしなかった理由は?

●考査前に勉強する気にならないのはなぜ?

●学校の授業での”感触”は?(先生との相性、わかりやすさなど)

●提出物への取り組み方は?

●次回考査の目標点数は?また、なぜその点数を取りたいのか?

●目標点クリアのための行動計画は?

●目標点クリアのためには。どんな教材が必要か?

[/st-midasibox]

 

このような感じです。

 

質問を投げ掛けられると、

人間の脳はどうしても答えを探したくなるので、

考えざるを得なくなり、思考から逃げられなくなります。

 

この生徒さんは非常に習熟度が高いので、目標点数は8割超え。

でも、「次回高得点を取るための方策」を問うたとき、

「えっと、、、”勉強する”?(笑)」

と答えたので、

「おいおいおいおい(怒&笑)」

となりました(笑)😁‼️

 

高校生以上の方にとって、忙しい毎日の中で「苦手な科目に学習時間を割くこと」は至難のわざ。

だからこそ、何が大切か。

 

毎回の授業時のモチベーションです。

それこそが全てと言っていいかもしれない。

 

不登校の生徒さんでも、通信制高校の生徒さんであっても、多分全く同じです。

 

要は、「学習」そのものに対するものすごい高いハードルを越えねばならない。

そのためには大きな推進力を得る必要があります。

 

何に対してなら、エネルギーを注げるのか?

どのように視点を変えれば、向かいたくない机に向かおうとする力が湧いてくるのか。

そこを掘り下げる対話を大切にしています。

 

【授業準備②】思考の型を身につけるための”問い”立て

授業前に当然準備をしますが、

日本史の学習で重要なことは、どんなことなんでしょうか?

 

私は

○「日本史が好きな人間」

ですが、

×「日本史の専門家」

ではありません。

 

学術的な深い知識はない。

せいぜい旧センター試験レベルの学習定着度でしょう。

 

そんな私にできることは

「なぜ?」と問うこと。

 

歴史上の出来事や人物の取った行動の「背景」について、

とことん考え抜く授業。

です。

 

例えば、、、

奈良時代における天皇の名で

「聖武天皇」

と言ったら、

誰もが”聞いたことある”というレベルにはあると言っても差し支えないくらい有名(っていうのかな、笑)な人物ですよね。聖武天皇 - Wikipedia

ただ、

・なぜ「国分寺建立の詔」を出したのか?

・なぜ「大仏造立の詔」を出したのか?

・また、そこに至るまでの経緯は?

と問われたら、しっかり説明できますか?

 

また、「行基」という人物がいますが、

・行基が行なった社会事業はどのような内容だった?

・なぜ行基はそのような事業を行なったのか?

と問われたら?

行基 - Wikipedia

 

私は「生徒さんと対話しながら、歴史的出来事の背景や人物の行動の根拠を説明させる」ことが重要だと考えます。

 

記述解答を綺麗に作る力をつけること

を目標にはしません。

(いや、東大に宅勉で受かりたいって言われたら、目標にしますけど、、、)

 

重要なのは、

「なぜ」と考える思考の”型”

を作ることなので。

 

歴史が苦手な生徒さんって、多分「なんで昔のことを学ばなきゃいけないのか?」「実生活に関係ないのに」とか思うことが多いと思うんです。

 

だから「この人はなんでこんなことしたんだろうね?」と問い続ける。

すると、

歴史の教科書内の印刷された「単語」でしかなかったヒトが、

自分と同様に血の通った「一人の人間」であった

ということを思い出します。

 

そして、

人間の行動の背景を考えると、

そこには

不安

恐怖

深い悲しみ

何かにただすがりたい気持ち

権力欲

金欲

愛執

など、人間くさいドロドロした感情が見えてきます。

 

そこまで見えたら、

説明があまり必要なくなってくる。

 

物語を読むときと一緒です。

 

人間はもちろん、理屈では考えられない訳のわからない行動を取ることがある。

しかし大抵の場合、行動の根拠となった「出来事」や、

「出来事」が起こってしまうに至る「きっかけ」を作る「感情」がある。

 

それを読み解く授業をするために、

「なぜ?」

をできるだけ鋭く、

できるだけポイントを絞って準備して、いよいよ授業に入ります‼️

 

まとめ 〜授業前の準備八割〜

ごめんなさい。

だいぶ字数がいっちゃったので

授業の内容や教具の選定、板書ノートの中身については

また明日書きます😅

 

自分もやっていてとても楽しいので、

準備が全く苦にならないです。

 

でも、授業で話す内容は

全て「準備」の質で決まるので

「問い立て」を再重要視した授業準備をしていくことだけは変わらずにやっていきたいと思います。

 

では、本日のブログはここまで(すみません😅💦)

また次回のブログでお会いしましょう♪

 

*書き手*

藤枝陽(フジエダヨウ)

高校教員を2020年に退職。

2021年6月1日、「おうちフリースクールWAKAME新潟」を立ち上げる。

現在、個別学習サポート&学習不登校支援事業と、ハンドメイド作家、建設会社事務員という3足のワラジで活動中。

3年生の担任をしていた時

※写真をクリックすると、自己紹介ページに飛びます🕊※

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